毎月壁と卵のおすすめする3冊
7月のテーマは対話です。
○ごろごろ にゃーん /長新太さん
私にとって対話とは何かを考えたとき
原点にあるのはこの1冊
ごろごろ にゃーん でした。
(ごろごろ にゃーん ごろごろ にゃーん と、ひこうきは とんでいきます )
延々とこのフレーズが繰り返される絵本に
幼い日のわたしは夢中で
何度も何度も母に読んでもらいました。
どんなに飾られた言葉より、
母が同じフレーズを飽きずに何度も読んでくれた行為こそが
対話のはじまりだったのではないかと思うのです。
家族や大切な人と遠く離れて
なかなか会えない今だからこそ
心を交わした対話の思い出は
いつまでも私達をあたためてくれます。
そして2冊目は
そんな事谷川さんに聞いたって、、
様々な質問に、
谷川俊太郎さんが軽やかに、真面目に、楽しく、真剣に答えてくれる
○谷川俊太郎質問箱
読んでいるうちに、
自分のちっぽけな悩みなんて
大した事ない気もしてくるし
そのちっぽけを大切にしてあげる事が
自分との対話なのだ思ったり。
人の気持ちは
揺れ動き、
答えもまた
白黒だけでは答えられないのだと
感じる一冊です。
そして3冊目は
ナショナル・ストーリー・プロジェクトⅡ
みんな大好き ポール・オースター編/柴田元幸さん訳です。
編?著じゃなくて??と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
これはオースターのラジオ番組にアメリカ各地のリスナーから投稿された
(実話)を編集しまとめたものです。
誰かの実話をオースターがラジオを通し、リスナーに届ける。
或いはこの本を通して、通常なら出会うことのない人々の話がこうやって私達の手元に届く。
見知らぬ誰かの様々な体験を通して、
自身と対話するそんな7月におすすめの1冊です。
そして、、、
いつか喫茶 壁と卵でお客様が話してくれた
それぞれの”実話”をカベタマ・ストーリー・プロジェクトとして
Ⅰ冊の本にできたらいいな。なんてひそやかに思っています。
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